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補聴器外来

補聴器外来

補聴器外来当院では日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会補聴器相談医が補聴器の相談を行っており、適切な診断を基に患者様と相談しながらきめ細かく調整し、快適な聞こえにつなげています。
補聴器外来では、最初に耳や鼓膜の状態、聴力を調べ、治療や処置が必要な疾患の有無を確認します。慢性中耳炎などの疾患があればその治療を優先させ、耳垢などの処置も行った上で、補聴器によって聞こえが改善できるかどうかを判断しています。
聞こえを補聴器によって改善できる場合には、患者様のライフスタイルなどを伺った上で相談しながら最適な補聴器を選択して貸し出します。試してみた結果を患者様に伺って調整し、それを何度か繰り返す事で快適に聞こえるようになったら購入のご検討となります。なお、試した機器が合わない場合には、別の機器を貸し出して調整を行う事もあります。
補聴器外来の受診を希望される場合も、最初は一般外来を受診して疾患の有無を確かめる必要があり、補聴器による改善が見込める場合に補聴器外来の予約が可能になります。なお、補聴器外来は毎週火曜日の15:00~17:00で行っており、事前予約制となります。受診を希望の場合はまず一般外来を受診してください。

補聴器について

補聴器補聴器は加齢による難聴で日常生活に不便がある場合に使用する医療機器です。
安全に日常を暮らすための目安となる聴力はありますが、この聴力になったら補聴器を使わなければいけないという基準はありません。
聞こえで困る事やお悩みがあり、それを補うために使うものとご理解ください。

最適な補聴器の選び方

補聴器はライフスタイルに合わせて調整していきます医療分野は日々進歩しており、補聴器にも様々なタイプがあって、機能や形状、大きさなどに大きな違いがあります。オーダーメイドの形状や多機能などで高価な補聴器もありますが、合う・合わないに価格はあまり関係ありません。多機能な補聴器は重くて使いこなすのが難しく、無駄になる事もよくあります。また、形状がオーダーメイドでも素材感が好みでなければ快適に使えません。重要なのは、聞こえ方・機能・フィット感、素材感、見た目などを好みやライフスタイルに合わせて選ぶ事です。
また、補聴器はつけてすぐ聞こえが改善するものではなく、様々な環境や状況で使用して気になる事、感じた事を患者様に伺いながら医師が調整し、それを何度か繰り返す事で初めて快適な聞こえが実現します。加齢による聴力の低下は、患者様によって低下している周波数や程度が大きく異なり、耳障りに感じる音も様々です。また、複数で会話している、駅構内などうるさい場所、電話での会話、テレビがついているなど、環境や状況によっても聞こえ方が大きく変わります。使いながら気になる事をできるだけ具体的に、詳しくお伝えいただく事で、快適な聞こえが実現できます。
調整していない補聴器や、他の方が快適に使用している補聴器は、耳障りな音がうるさく、言葉が分からない状態になります。また、集音器は低音から高音まで全ての音を大きくするだけの機能しかなく、聞こえにくい音がある程度大きくできても、よく聞こえる音まで大きくなってかき消されてしまい、聞こえの改善にはなりません。合う補聴器を見つけるためには、最適な補聴器の選択ときめ細かい調整が不可欠です。

補聴器購入時の公費負担制度

聴力検査の結果、難聴の程度などが身体障害者の認定基準に該当する場合に、公費負担制度を利用できます。
身体障害者手帳の発行と、補聴器の購入にかかる費用支給の申請は別に行う必要があります。また自己負担額は収入によって設定されています。
当院では、聴力検査の結果が該当する方には、申請についてのご説明も行っています。また、申請の際に必要になる診断書の作成も行っています。

補聴器外来診察の流れ

1一般外来での診療

問診と診察を行って、耳の状態や聴力、疾患の有無などを調べ、難聴の診断を行います。
疾患がなく補聴器の適用があれば、ご相談に進みます。

2ご相談

診断結果を分かりやすくお伝えします。患者様から聞こえに関するお悩みやお困りの事、日常生活で生じる不便や支障などについて伺います。
その上で補聴器についてご説明し、実際に装用して視聴し、使用感をご確認いただきます。この段階で購入費用についてもしっかりお伝えします。

3補聴器の貸し出し

ご自分に合った補聴器を貸し出します。しばらく使用して、再受診した際に気になる点などを丁寧に伺って調整します。使用して受診し、調整というプロセスを何度か繰り返して幅広い環境や状況での聞こえを改善し、快適な聞こえになったら購入をご検討いただきます。なお、ご相談時の補聴器選択や貸し出しの際には必ず購入金額をお伝えしています。

4アフターケア

快適な聞こえが実現して購入した後も、聞こえの状況や環境が変化し、必要な聞こえ方が変わってしまう事はよくあります。購入後も定期的に微調整を行う事で、快適な聞こえを長く維持する事ができます。また、補聴器は機械ですから、掃除や点検も重要です。当院では、聞こえの微調整、掃除や点検といったメンテナンスもしっかり行っています。